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APEC2021・ISPSD2021

筑波大学まとめ

APEC2021

2021年6月14日(火)~17日(木)、オンライン開催。

主な発表

① GaN-HEMT短絡耐量向上(D. Bisi et al.)Transform, Inc.)

GaNパワーデバイスの短絡耐量改善のために,短絡時の電流を制限することができる構造(SCCL:Short-Circuit Current Limiter)を同社のGaN-HEMTに埋め込んだときの性能向上に関する結果を発表した。

ISPSD2021

2021年5月30日(日)~6月3日(木)、オンライン開催
参加者507名、過去4番目の参加者数。オンライン開催にしては多くの参加者が集まった。
国別論文投稿数で、中国がはじめてTOPになった。

主な発表

② Low switching loss diode of 600V RC-IGBT with new contact structure (鈴木ら、三菱電機)

内蔵ダイオードのスイッチング損失を向上させた600V RC-IGBTに関する発表。ダイオード部のメサ部を一部エッチングする新たなメタルコンタクト構造にすることで実現している。

③ First Demonstration of a Monolithic SiC Power IC Integrating a Vertical MOSFET with a CMOS Buffer (岡本ら、産総研)

1.2kVクラスのSiC-MOSFETと、SiC CMOSで構成された駆動回路を1チップに集積したSiCモノリシックパワーICを試作、そのスイッチング動作を実証した。

④ Ultra-Low Specific on-Resistance Achieved in 3.3 kV-Class SiC Superjunction MOSFET(馬場ら、産総研・富士電機)

3.3kV SiC SJ-MOSFETを試作し、オン抵抗3.3mohmcm2という、SiC unipolar limitを超える低オン抵抗を達成した。また内蔵ダイオードの逆回復特性も良好であるとしている。

⑤Device Design to Achieve Low loss and high short-circuit capability for SiC trench MOSFET (毛利ら、日立)

1.2 kV TED-MOSの素子設計guidelineに関する発表。TED-MOSの特徴を活かし、オン抵抗と負荷短絡耐量トレードオフ特性向上に関する設計について議論している。

⑥ Improving the specific on-resistance and short-circuit ruggedness tradeoff of 1.2-kV-class SBD-embedded SiC MOSFETs through cell pitch reduction and internal resistance optimization(河野ら、東芝)

1.2 kV SBD内蔵SiC-MOSFETにおいて、オン抵抗と負荷短絡耐量トレードオフ特性実現のためのMOSFETセル設計最適化についての発表。内蔵SBD(JBS)は600A/cm2までバイポーラ動作しないことを確認したとしている。

⑦ Investigations of UIS Failure Mechanism in 1.2 kV Trench SiC MOSFETs Using Electro-Thermal-Mechanical Stress Analysis(姚ら、筑波大学)

1.2 kV SiC trench MOSFETのUIS耐量を、電気-熱―応力連成シミュレーションで解析した結果を報告。負荷短絡とは異なり、熱応力で破壊するモードはなく、ゲート酸化膜底部絶縁破壊か、アバランシェがトリガーとなる熱暴走破壊(電極溶融)であるとしている。

⑧ High-Performance Enhancement-Mode AlGaN/GaN Multi-Channel Power Transistors(L.Nela、Ecole Polytechnique Federale de Lausanne, Switzerland, Enkris Semiconductor Inc., China)

マルチチャネルE-mode HEMT試作結果報告。耐圧1300 Vでオン抵抗0.46mohmcm2、Vthは0.85 Vを実現したとしている。さらにpassivation技術の工夫によりVthの安定性や電流コラプス特性も良好であると報告。

以上