SiCに関する技術情報
SiC-DACFET
DACFETは(Delta-doped Accumulation Channel FET)の意味で、Panasonicにおいて開発された。SiCのデルタドープ層を、チャンネルに適応したMOSFET。窒素をドープしたN型のデルタドープ層をP-well上にエピタキシャル成長させ、ゲートバイアスがない状態では、空乏化しており、導通せずにノーマリーオフのMOSFETとして機能する。ゲートに正のバイアスを与えることにより、MOSFETがONするが、チャンネル内部でのポテンシャルを詳しく制御可能で、高移動度を得ることが出来る。
発展型として、MOSFETとMOSダイオードを一体化したDioMOSも発表された。MOSFETとダイオードが同じMOSチャンネルを導通し、低いダイオードのVf0と、適当なMOSFETのVthを実現できる。完全ユニポーラデバイスとして、高速スイッチ、安定動作、高信頼性が期待される。
(北畠 真)
- 2017年8月10日
- 印刷する