SiCに関する技術情報

ショックレー型積層欠陥


 転位のバーガーズベクトルが結晶の単位胞の1周期に一致しているものを完全転位、1周期に満たないものを部分転位という。4H-SiCの基底面完全転位は2本の基底面部分転位に分解して存在していて、この2本の部分転位の間には積層欠陥が存在している。この2本の部分転位をショックレー型部分転位、積層欠陥をショックレー型積層欠陥と呼んでいる。1本の完全転位として存在するよりも、2本の部分転位と積層欠陥とに分解して存在するほうが転位の周りの歪みエネルギーが低くなるためである。

(宮澤哲哉)