SiCに関する技術情報

オフ基板・オフ角


4H-SiCや6H-SiCなど、半導体デバイスに活用が進んでいるSiC単結晶では、C軸方向に六方晶系と立方晶系の構造周期的に配列している。理想的なC面カットの基板をSiC結晶成長の基板として選択した場合、C面上には六方晶系と立方晶系のインデックスが無く、4H-SiC上に6H-SiCが成長する等のポリタイプの混入を防ぐことが出来ない。所望の結晶型のインデックスとなる高さのステップが基板面上に存在すれば、ポリタイプを保ったままの成長が期待できる。そのため、ポリタイプの混入を防ぐために、C軸方位から[112(-)0]面内に沿って成長結晶をあるθ°回転させカッティングした後、研磨加工により単結晶面を表出させる。θはポリタイプによって異なり、結晶多形のインデックスとなる原子ステップを形成するための最小限の角度を取る。このθをオフ角と呼び、オフ角によって結晶多形のインデックスとなる原子ステップを有する基板をオフ基板と呼ぶ。ステップ成長時に結晶欠陥を生じさせないためには、反りや凹凸の無い基板面で、原子ステップが直線状の仕上げが求められる。

(江龍 修)