SiCアライアンスの紹介
広島大学HiSIM研究センター
大学紹介
【HPアドレス】 http://www.hisim.hiroshima-u.ac.jp
広島大学HiSIM研究センターは、集積回路の特性予測技術の研究開発を推進するために、2005年に発足しました。研究内容は、集積回路で使用される様々な半導体素子の電圧応答特性を高精度かつコンパクトに数式化することで、一般にはコンパクトモデルと呼ばれています。広島大学と半導体理工学研究センター(STARC)との共同研究によって開発されたモデルHiSIM (Hiroshima-University STARC IGFET Model)は、世界で初めてデバイス物理に基づいて開発されました。このHiSIMのコンセプトを用いて、現在では、多岐の半導体素子モデルを開発しています。例えば、シリコン高耐圧半導体素子IGBTのモデルHiSIM-IGBTも既にEDAベンダーからリリースされています。コンパクトモデルは回路設計には不可欠で、モデルの精度が回路性能予測の鍵を握るので、世界中で協力して高精度なモデルを確保しようとします。HiSIMファミリーの1つである高耐圧MOSFETモデルHiSIM_HVは、米国に本拠地を置くCompact Model Council (CMC)による評価の結果、2007年12月に世界標準モデルとして選出されました。現在も、2つのモデルが世界標準に向けて審査を受けています。
SiCアライアンスへの参加の趣旨・期待
当研究センターでは、シリコンIGBTの特性予測を目指したモデルHiSIM-IGBTを研究・開発していますが、この技術はSiC素子に応用可能ですので、ぜひ高精度なモデルを開発し、SiC素子の回路応用に向けた道標として貢献できればと考えております。SiCそのものはまだ勉強の段階ですが、皆様からの御指導を仰ぎながら、更に情報共有しながら、早期実現を目指していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
- 2017年8月18日
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