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2019年 第80回 応用物理学会秋季学術講演会

筑波大学まとめ

2019年9月18日~21日@北海道大学(札幌キャンパス)にて開催。講演件数合計4164件(秋季応物としては過去最高)。参加者約6000名。通常のセッションに加え、シンポジウムとして「パワーエレクトロニクスと薄膜・表面技術 ~省エネルギー社会に向けて~」が開催され、SiC、GaN、Ga2O3、ダイヤモンドの結晶学・表面科学・デバイスプロセス・デバイス特性について報告・議論された。

主な発表

(1) 1-1. POCl3アニールによる高移動度(20a-E311-3、伊藤ら、京都大学、名古屋大学)

POCl3アニールしたMOSFETは高い基板不純物濃度でも高チャネル移動度を維持(1e18cm-3で電界効果移動度36cm2/Vs)。電界効果移動度とホール効果移動度の差は小さく、トラップが少ない。窒化で支配的な散乱要因がリン処理で除去。

(2) 1-2. ゲート酸化膜の正孔リーク電流機構(20a-E311-9、根本ら、筑波大学、産総研)

n-poly-SiゲートおよびNiゲートのp-ch MOSFETを用いてキャリアセパレーション法で酸化膜リーク電流を評価。酸化膜正孔リーク電流はゲート電極からの電子注入の影響が大きい(SiC中でインパクトイオン化を起こす)ことが示された。

(3) 1-3. CO2熱処理によるVth安定性向上(20a-E311-10、細井ら、大阪大学、京都大学)

MOSFETゲート酸化膜形成プロセスにおけるNOアニール後のCO2熱処理により界面窒素量を制御し、ゲート正および負バイアス印加におけるVth変動の抑制に成功した。ただし、チャネル移動度はわずかに劣化。1300度、30分のCO2処理が最も効果的。

(4) 1-4. 高濃度ドープ層SiC-SBDの電流機構(20p-E311-6、原ら、京都大学)

高濃度ドープSBDでは鏡像力効果により障壁高さが低下。順方向IV特性は熱電界放出(TFE)モデルで、逆方向IV特性はTFEモデルおよび電界放出(FE)モデルで説明可能。4MV/cm以上の強電界下ではFE電流が顕著。

(5) 1-5. MOS評価関連

  • M面4H-SiC表面に導入された窒素の局所構造解析(19p-PB4-6)
    窒素サイトは第3層の炭素サイト
  • 局所DLTSによる界面準位分布(20a-E311-4)
    マクロステップではテラスより2倍の界面準位密度を検出。
  • 光照射CV測定による窒化MOSの深い準位評価(20a-E311-5)
    nMOSのNO処理及び高温N2処理で深い界面準位が低減。
  • 3レベルチャージポンピング法の適用(20a-E311-6)
    界面近傍酸化膜トラップを考慮することで3レベルチャージポンピング特性を解析可能。界面準位の捕獲断面積を導出。
  • チャネル移動度の理論解析(20a-E311-10)
    フォノン散乱および純粋なクーロン散乱では説明できない。
  • EDMRによるC面MOS界面欠陥構造解析(20p-E311-1, 2)
    ウェット酸化:「C面固有欠陥」界面型炭素アンチサイト-炭素空孔欠陥(CSiVC+)が多数、「P8センター」界面型複空孔欠陥(VSiVC)が少数
    窒化:Pbcセンター(Cダングリングボンド)が多数
  • 第一原理理論計算による4H-SiC(0-33-8)/SiO2界面モデル提案(20p-E311-3)
    表面の3配位SiがSiO2と結合。それらの表面Si原子密度がよく一致。
  • 熱酸化によるSiC表面の格子歪の起源(20p-E311-4)
    酸素関連の構造欠陥の可能性。