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基礎知識資料集

 

回路・実装・応用分野

プラグインハイブリッドカー

ハイブリッドカーとは、複数のエネルギー源を有する車輌のことを指す。今日においては特に、化石燃料と電力源(バッテリ)を搭載し、状況に応じてそれらを単独、あるいは組み合わせて走行エネルギーとして用いる車輌のことを指す場合が多い。従来、上記のようなハイブリッドカーは、その走行エネルギーを全て化石燃料から得ていた(バッテリに蓄える電力は、内燃機関により発電したもの)が、これに電力系統から直接バッテリに充電する機能を付与し、化石燃料に加え、外部から得た電力による走行も可能にした車輌をプラグインハイブリッドカーと呼ぶ(家庭用電気コンセントに充電プラグを差し込む様を指し、プラグインと呼ぶ)。内燃機関を搭載せず、外部から得た電力のみを走行エネルギーとする電気自動車と、上記ハイブリッドカーとの中間に位置づけられる。
現産業界における自動車の重要性は語るまでもないが、一方、自動車の存続には課題もある。2012年度の報告において、石油可採年数は約54年(※1)との試算があり、走行エネルギー源の枯渇が懸念される。加えて、日本国内におけるCO2総排出量の内、自動車が占める割合は約18%(※2)を占め、環境に与える負荷も大きい。
これら課題の解決策の一つとして期待されるのが再生可能エネルギー(水力・地熱・太陽光、風力、等 ※3)の活用、および電気自動車の普及である。再生可能エネルギーは、エネルギー源として永続的に利用することができ、かつ電力の生成においてCO2をほとんど排出しないという特徴を持つ。加えて電気自動車は、走行エネルギーの全てを電力で賄うとともに、走行中のCO2排出量はゼロであるため、これらの組合せはエネルギーの確保、及びCO2排出量の低減に対して高い効果が得られると期待できる。
一方、現時点での再生可能エネルギーは、設備コストが高く、また供給が不安定であり、加えて電気自動車は充電インフラの不足など、これらの普及には未だ解決すべき課題が多い。このため、近年においては化石燃料を主たる走行エネルギー源とする自動車の割合が多い状態が続くと考えられる。プラグインハイブリッドカーは、このようなエネルギー源の過渡期である現代の象徴的な車輌であろう。
※1:BP Static Review of World Energy June 2012より
   但し、新たな油田の発見、採掘技術の改良、エネルギ効率の向上により
   今後可採年数が延びるとの見方もある。
※2:日本国温室効果ガスインベントリ報告書(2012年4月)より著者試算
※3:資源エネルギー庁ホームページより
   http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/renewable/outline/index.html

(佐々木健介)