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基礎知識資料集

 

材料分野

エピタキシャル成長の低オフ角度化

SiCパワー半導体が飛躍的に普及するためには、歩留り向上と共にSiC基板の大面積化による製造コストの低減が必須となる。SiCのエピタキシャル成長ではステップ制御エピタキシーを用いるオフ基板を使用することを基本とするためウエハ作製時にはインゴットを斜めに切断する必要がある。そのため、そのためウエハの大面積化に伴い切り代の増加が問題となりウエハの低オフ角化が求められている。実際にウエハ径が2インチではオフ角度が8度であったが、3インチ、4インチ、近年では6インチまでがオフ角が4度であり、6インチウエハにおいてはオフ角2度という動きもある。また、デバイスキラー欠陥の低減やデバイス特性改善の点でも低オフ角化の効果は大きい。デバイスキラー欠陥の低減では、基底面転位がバイポーラーデバイスにおける重大なキラー欠陥であることは知られているが、低オフ角化によりエピタキシャル成長において基底面転位をC軸方向に貫通した刃状転位に変換、基底面転位の密度をゼロにすることが可能となっている。デバイス特性においてはトレンチMOSFETにおける面方位依存性が改善することがわかっている。このようなウエハの低オフ角化に対応するエピタキシャル成長技術もすでに開発されており、面極性に依らず、ウエハのオフ角を1度以下にまで低減して、従来のオフ角度を持ったエピタキシャルウエハの同等のエピタキシャルウエハを作製することが可能である。

(児島一聡)