SiCに関する技術情報

プロジェクト関連情報

第1回 回路・システム開発研究開発グループ研究会のご案内
(平成29年度 京都地域スーパークラスタープログラム)

京都府、京都市、公益財団法人京都高度技術研究所主催の頭記研究会が次の要領にて、開催されます。 SiC応用製品の研究、SiCパワーモジュール関連製品の研究開発にご関心をお持ちの幅広い分野の方々のご参加をお待ちしております。

日時:平成29年8月8日(火) 13:30~17:30
場所:京都リサーチパーク 4号館2階ルーム1
参加費:無料
応募方法:Webサイト、又はFAX(締切り:7/31)

開催案内チラシは こちら
申込書用紙(PDF)は こちら

 

環境省の省エネ型パワー半導体プロジェクトの情報

 環境省の省エネ型パワー半導体プロジェクト(8月28日、日本経済新聞が報道)に関する情報は次の通り。

[予算項目:未来のあるべき社会・ライススタイルを創造する技術イノベーション事業(高効率デバイスの開発等)]

 

  • 事業の概要
    社会・ライフスタイルに関係の深い電気機器に使用されているデバイス(電気の制御や光変換等を行う半導体)に係る技術イノベーションを早急に進め、社会全体でのエネルギー消費及びCO2の削減を実現する。

  • 事業計画
    民生・業務部門を中心に多種多様な電気機器(照明、空調、燃料電池、パワコン、サーバ、動力モーター等)に組み込まれている各種デバイスを極めて品質の高い GaN(窒化ガリウム)基板を用いて高効率化し、徹底したエネルギー消費量の削減を実現する技術開発及び実証を行う。
    具体的には、実用化に近い半導体基板で最も高性能なGaN基板のうち、最高レベルの品質の基板を開発するとともに、その大型化を行う。この基板を用いて、最も高性能な光デバイス(LED)、パワーデバイス(ダイオードやトランジスタから構成される半導体)を開発する。これを社会で広く使用されている電気機器に搭載し、実証を経て実用化することにより、社会全体の大幅なエネルギー消費量の削減を実現する。
    2015(平成27)年度は、2014(平成26)年度に作成する高品質GaN基板結晶の大型化、超高効率・高耐圧GaNダイオード及びトランジスタの開発、GaN-LEDデバイスの開発及び一部電気機器等への搭載・検証を行い、2016(平成 28)年度に行う本格的な実証に向けた開発を着実に進める。

    委託対象:民間団体・大学等 ※継続事業のみ実施
    実施期間:平成26年度~28年度
    予算額  平成26年度    6億円
         平成27年度   13.5億円(概算要求)
    情報によると、開発分担は、
    (1) 高品質結晶開発(100個/1cm2以下の欠陥)大阪大学(森勇介教授)ほか
    (2) (1) の結晶を用いた基板開発(6インチ) 日立金属
    (3) (2) の基板を用いて素子開発 法政大、名古屋大学、パナソニック、福井大学

 

(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト情報

 NEDOは、平成26年8月15日、「低炭素社会を実現する次世代パワーエレクトロニクスプロジェクト」に係る公募を実施し、採択先を決定したと発表した。

  

【研究開発項目〔1〕(10) 新世代Siパワーデバイス技術開発(委託事業)】
(1)概要
 本事業では、低欠陥ウエハ技術、スケーリング技術、3次元化等の新構造化技術等を駆使することにより、現状のSiCパワーデバイスと耐圧、電流密度等で同等以上の性能を有する新世代Siパワーデバイスを開発する。
(2)事業期間  平成26年度~平成28年度

<採択内容>

  • 研究開発テーマ:新世代Si-IGBTと応用基本技術の研究開発
    採択先:東京大学

【研究開発項目〔3〕 次世代パワーエレクトロニクス応用システム開発(助成事業)】
(1)概要
 本事業では、産業機器、自動車、民生機器等のアプリケーション毎に要求されるパワーエレクトロニクスのスペックを、最適な材料(SiC、GaN等)、設計技術、実装技術等を組み合わせ、最適な応用システムの構築により実現することを目的とする。
(2)事業期間  平成26年度~平成31年度

<採択内容>

  • 研究開発テーマ:世界のパワエレを牽引する次世代パワーモジュール研究開発と日本型エコシステムの構築
    採択先:富士電機(株)
  • 研究開発テーマ:SiCパワーデバイスを用いた超高効率車載電動システムの開発
    採択先:(株)デンソー
  • 研究開発テーマ:高出力密度・高耐圧SiCパワーモジュールの開発
    採択先:三菱電機(株)、三菱マテリアル(株)、電気化学工業(株)、日本ファインセラミックス(株)、DOWAエレクトロニクス(株)

※ 注:上記の研究開発項目の番号は、「低炭素社会を実現する次世代パワーエレクトロニクスプロジェクト」の「基本計画」、「平成26年度実施方針」の研究開発項目の番号である。

 

(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の情報

 NEDOは、パワーエレクトロニクスに関連して、次の3件の公募が行っている。うち1件は委託先が決まった。詳細はNEDOホームページをご覧下さい。

  
「パワーエレクトロニクス技術の特許等の動向に関する検討」
    (公募期間:平成26年6月18日~平成26年7月4日)
 我が国が今後のパワーエレクトロニクス産業をリードしていくための戦略を明らかにし、プロジェクトマネジメントに活用していくため、パワーエレクトロニクス技術を対象にした特許動向等の調査を行い、関連技術の開発動向や各社の戦略を把握することを目的とするもの。
 事業期間は平成26年度。

  
「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)/次世代パワーエレクトロニクス 」
    (公募期間:平成26年6月20日~平成26年7月22日)
 SiCやGaN等の次世代材料を中心に、次世代パワーエレクトロニクスの適用用途の拡大や普及拡大、性能向上を図り、今後一層の産業競争力の強化及び省エネルギー化を推進することを目標とするもの。「研究開発計画」が示されている。
 事業期間は平成26年度~平成30年度(予定)。

  
「パワーエレクトロニクスの市場動向及び技術開発動向等に関する検討」
 我が国がパワーエレクトロニクス産業をリードしていくために必要な戦略を明らかにするために、パワーエレクトロニクス市場ならびに技術開発動向等を調査、把握した上で、関連する有識者等の知見を取り入れ、新たな産業・市場の創出を含めた中長期的な展開を俯瞰できるような技術ロードマップの作成等を行うもの。
 事業期間は平成26年度。
 公募はすでに終了し、株式会社三菱総合研究所が委託予定先に選定されている。

 

平成26年度技術開発予算の動き

 政府全体の科学技術関係予算の編成では、総合科学技術会議が科学技術イノベーション政策全体を俯瞰して、限られた予算を有望な分野や政策に重点的に配分すべく、「資源配分方針」を策定しています。そのための「科学技術イノベーション総合戦略」は6月7日に閣議決定されています。この中では、総合科学技術会議が府省にとらわれず自ら重点的に予算配分する「戦略的イノベーション創造プログラム」の創設、最先端研究開発支援プログラム(FIRST)の後継施策となる「革新的研究開発支援プログラム」の創設などの新機軸が盛り込まれています。
 これに従い、総合科学技術会議は資源(予算)配分方針を決定し、各府省は平成26年度の予算概算要求を行いました。これらを反映して、9月13日開催された総合科学技術会議において、平成26年度予算重点化対象施策を決定しました。これから実際の予算編成が始まります。
 パワーエレクトロニクスは、平成26年度科学技術重要施策アクションプランに上げられた5つの政策課題の中で重点対象として取り上げられています。

 経済産業省は、平成26年度の重点政策・予算要求をとりまとめ、公表しました。SiCを含むパワーエレクトロニクス技術開発プロジェクト約60億円が要求項目として上がっており、「物性として耐熱・耐圧性が高い新材料SiC(炭化ケイ素)基板の高品質化等の開発を行う。また、従来技術の高度化に加え、Si(ケイ素)等と異種材料接合による新機能デバイス・モジュール等やこれらの実装技術など、風力発電、自動車・鉄道など用途に応じた応用開発を行う」としています。
 科学技術重要施策のアクションプランでも重点対象として取り上げられている取組であるので、十分な予算確保を期待したいと思います。関係者の努力により予算が実現し、これにより、SiCデバイス・周辺技術の実用化に向けての技術開発が推進され、実用化が本格的に進むことを期待します。
   (参考)平成26年度 産業技術関連概算要求の概要

 

欧州のパワーエレクトロニクス関係プロジェクト

 欧州のパワーエレクトロニクス機関 ECPE (European Center for Power Electronics) のホームページに欧州のパワーエレクトロニクス関係のプロジェクトが載っているので、以下に紹介します。

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